電気設備―引込ポール
現象1 引込ポールの根元が錆びてきた
なぜこうなるの?(原因)
酸性土壌の土や動物の排泄物などにより、錆が促進されることがある。
メンテナンスを必要とする判断基準
ポール表面の汚れを落として目視確認します。
錆の発生、または表面の欠損があれば補修が必要です。(「点検シート」および「豆知識」を参照)
メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)
錆が進行し孔食が発生し継続使用すると補修不可能になります。
↓
倒壊の危険性が大きく補強金具もしくは建替え。
メンテナンスの方法
表面だけの錆であれば錆を取り除き、錆止め処置をしてください。
表面が剥がれてきたり、孔食があった場合は補強または交換が必要となります。
現象2 被覆が割れてきた
なぜこうなるの?(原因)
経年による耐候性劣化。(目安:5~10年前後)
メンテナンスを必要とする判断基準
被覆が捲れてくる。膨らんでくる。(「点検シート」および「豆知識」を参照)
メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)
錆が進行し継続使用すると孔食が発生し補修不可能になります。
メンテナンスの方法
被覆を剥がし、錆を落とし防錆塗料を塗ります。
点検シート:年に1回程度点検してください
よくある質問
Q1 引込ポールは、何が入っているの?
A1
ブレーカー、電灯、電話、通信線が入っています。
Q2 引込ポールって必要なの?
A2
使用しない場合、外壁を利用します。美観が悪くなります。
Q3 引込ポールって電力会社のものではないの?
A3
住まい手のものです。住まい手の境界内の建造物はすべて住まい手のものです。
Q4 電力会社との分界点は?
A4
引込金具です。
Q5 何年もつの?
A5
10年を目安としています。
Q6 土が被るとどうなるの?
A6
土壌性質により特に錆びる場合があり、例として常に水分と酸素が供給される土に接している地際部が錆びます。
Q7 錆びたらなぜ危ないの?
A7
錆びると鋼材の肉厚が薄くなり、強度劣化につながります。
引き込み電線が施工されており、常時張力がかかっています。
Q8 正しく使っていれば問題ないの?
A7
メンテナンスは必要です。
Q9 メンテナンスはどうするの?
A9
点検シートにしたがって実施してください。
Q10 メンテナンスはなぜするの?
A10
長年使用による経年劣化を補いより長くお使いいただくための作業です。
Q11 コンクリートによる基礎は必要なの?
A11
強度確保のため必要です。(内線規程)
Q12 交換は簡単にできるの?
A12
簡単ではなく、材料工事、停電も伴い費用もかかります。
Q13 点検にかかる費用はだれが負担するの?
A13
所有している施主です。
Q14 補修したら何年もつの?
A14
一概には言えません。建替えの場合は10年。
Q15 もし引込ポールが倒れたら誰の責任になるの?
A15
所有している施主です。
Q16 どうなったら寿命なの?
A16
腐食が進み、肉厚が減少し電線張力に耐えられなくなった時点が寿命です。