屋根《スレート瓦》
防水紙や野地板の劣化フローは屋根《粘土瓦》参照
現象1 色あせ(チョーキング)
なぜこうなるの?(原因)
太陽光による紫外線、風雨、寒冷など繰り返しの環境変化により、塗装がチョーキングをおこし、劣化します。
メンテナンスを必要とする判断基準
チョーキングや微細な塗装剥離などが確認された場合には、再塗装をおすすめします。
塗装メンテナンスの方法
現象2 塗膜剥離
なぜこうなるの?(原因)
塗装劣化の進行により、基材表面も劣化し(軽微な材料破壊をおこし)塗膜の表面が剥がれます。
メンテナンスを必要とする判断基準
塗膜剥離を目視にて確認した場合は、早めの再塗装をおすすめします。
塗装メンテナンスの方法
現象3 基材湿潤、凍害
なぜこうなるの?(原因)
塗膜剥離を放置することにより、基材に水分がしみこみます。乾燥と湿潤や、凍結を繰り返すうちに、基材が膨張し材料破壊(凍害)をおこし、やがて基材の破壊へとつながっていきます。
メンテナンスを必要とする判断基準
屋根葺き材の材料破壊、著しい反り、強度不足がある場合は、屋根の葺き替えが必要になります。
メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)
漏水による野地板の腐食
メンテナンスの方法
●屋根材の葺き替え
●野地板の張り替え
よくある質問
Q1 スレート瓦が割れても雨漏りしないの?
※イラストはイメージです。実際の工事では足場対策が必要となります。
A1
瓦の下地には防水シートが張られており、瓦が割れたとしてもすぐに雨漏りすることはありません。しかし瓦の破損を放置すると、下地の防水紙の劣化につながりますので早めの補修をおすすめします。
Q2 スレート瓦の塗装の時期は?
A2
メンテナンスを実施せず、瓦の劣化が著しい場合には塗装ができません。スレート瓦の塗装は約10~20年が目安です。(状況によって異なります)その間の屋根塗装を適切な時期に行うことにより、長期に品質が確保されます。
Q3 太陽光発電を載せたいのですが?
A3
太陽光発電システムを載せる場合は、専用の金具が必要です。また重量の問題で構造計算も必要となりますから、建築した住宅メーカーに必ずご相談ください。
豆知識
板金などのメンテナンスについて(釘抜けの補修・塗装など)
風圧や地震などの揺れなどにより、板金釘に緩みが出て、釘頭が浮いてくる現象が生じます。板金も塗装の劣化により錆が生じます。屋根塗装などと併せてメンテナンスすることをおすすめします。
30年目のカバー工法(鋼板屋根)メンテナンスについて
既存の屋根を残したまま、鋼板屋根を増し葺きする工法があります。葺き替えによる古い屋根材の廃棄物が出ない事から経済的と言えます。屋根の葺き替え工事以外にもこういったメンテナンス方法がありますので、くわしくは住宅メーカーにご相談ください。。
屋根瓦に付着する藻について
北面のような、影になりやすい箇所にコケが付着する場合があります。
外壁塗装など足場をかけるメンテナンスと併せて、高圧洗浄機により洗浄を行うことで除去できます。
スレート瓦の破損について
台風時に飛来物などの影響で瓦が部分的に割れたり、地震などの揺れなどで瓦がずれたりする場合があります。状況により部分交換が必要です。
また、アンテナ工事などで屋根に乗った場合に、瓦が割れることがあります。