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Part4 02 湿気と結露

湿気と結露

住まい方によっては結露が発生します。結露は建物を傷め、心理的にも不快な結露を止めるには、室内の湿気をコントロールする工夫が大切です。

結露の生じる原因

暖かい空気中に含まれる水分が、冷たいものの表面に触れることにより水滴となって現れる現象です。夏場にガラスのコップに冷たいジュースを注ぐと水滴がつくなどが身近な例といえます。建物では表面の温度が低くなりやすい窓面や、暖房しても暖かくなりにくい押入の中、タンスの裏の壁面などにおこりやすく、そのまま放っておくとカビが生えたり建物を傷める原因にもなります。また樹脂サッシ等の窓では、サッシ自体は結露しにくいものの、気密性が向上する分、結露に対する配慮が必要になります。

結露の発生を抑える

湿気や水蒸気の発生源を抑えましょう。

発生源としては、室内での物干し、観葉植物、石油・ガスファンヒーター、加湿器などです。人の呼吸も無視できないほどの水蒸気が発生します。これらからの水蒸気を屋外へ排出するか、発生をできるだけ抑える工夫が必要です。

室内で発生した湿度を屋外へ排出しましょう。

上記発生源から発生した水蒸気や湿気は、換気扇をまわす、窓を聞けるなどをして屋外へ排出しましょう。
夜は暖房機で室温を上げたり、調理や入浴、人からの発汗などで水蒸気は増えていきます。寝る前に少しの時間、細く窓を聞け風の通りみちをつくると、換気をしながらも温度はそれほど低くはならず、水蒸気を外へ逃がすことができます。

空気が抱え込める水蒸気量を「飽和水蒸気量」と言います。

その飽和水蒸気量と温度の関係は次のグラフのようになります。

飽和水蒸気量(空気が抱え込める水蒸気量)は温度が低くなるほど少なくなります。例えば温度が20℃であれば、1㎡の空気は水蒸気を17.2gまで抱え込むことができますがが10℃になると、9.39gまでしか抱え込めません。抱え込めなくなった水蒸気が水となって、結露となります。

結露が発生したら

壁や窓面に結露が発生した場合は、こまめに拭き取りましょう。

特に冬季の暖房時には壁や窓面に結露が生じる場合があり、建物を傷めることがあります。また、カビの発生源にもなり健康面でも害になります。結露が生じたときは放置しないで、布で拭き取りましょう。
浴室では乾燥機の運転、結露取りワイパーなどで天井や壁の水滴を除去することも効果的です。