住宅設備《給水・給湯管》
現象1 キッチン、洗面などのキャビネット内部からの水漏れ
なぜこうなるの?(原因)
配管接続部のパッキンが劣化などにより切れることにより漏水します。
メンテナンスを必要とする判断基準
キッチン・洗面の扉内に水漏れを確認したらすぐに修理を行ってください。
メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)
キッチン・洗面化粧台の床が湿気で腐ることもあります。
メンテナンスの方法
●漏水箇所の部品交換。
●器具本体の交換。
●専門業者または住宅メーカーのサービスに依頼してください。
●各部パッキン類の交換3~5年
現象2 床下配管からの水漏れ
なぜこうなるの?(原因)
配管の接合部かヘッダー本体と配管が経年劣化することにより漏水します。
メンテナンスを必要とする判断基準
目視により漏水を確認した場合、メンテナンスをしてください。
メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)
床下での漏水は床下が水びたしになります。
メンテナンスの方法
●漏水箇所の部品交換。
●ヘッダー本体の交換。
●専門業者または住宅メーカーのサービスに依頼してください。
よくある質問
Q1 水道の水漏れ修繕費、有償と無償の範囲があるの?
A1
漏水している箇所により無償(水道局負担)の場合があります。
有償(住まい手負担)と無償(水道局負担)の区分は、図の通りです。
宅内であっても止水栓と量水器(水道メーター)は、水道局の財産になるので水道局へご相談ください。
ただし、メーターボックスは住まい手の財産ですので、破損などは有償となります。
Q2 お湯の出る量が季節によって変わるのはなぜ?
A2
ガス給湯機の場合は、給湯機の出湯能力は、「16号」、「24号」などの「号」という単位で表現されます。「号」の定義は、「1号」=25℃上昇のお湯を1分間に1リットル作ることのできる能力となります。
水道水の温度は季節により変化しますので、給湯機への入水温度が異なると出湯温度を一定温度とした場合、出湯量は変化します。出湯温度を同じ温度にした場合、入水温度の高い夏は出湯量が多くなり、冬は少なくなります。
Q3 シャワーを止めて再び使用すると水が出てくるのはなぜ?
A3
『冷水サンドイッチ現象』と呼ばれるもので、給湯温度を設定できる給湯機に見られる現象です。機械内でお湯と水の微妙な温度を検知し、設定温度になるよう内部で混合し出湯しています。蛇口を閉めると火傷防止のために、混合水が100%水(冷水)に切り替わるために、再度出湯する際にこの冷水をはさんだ形になるのです。
豆知識
ヘッダー配管の耐久性
ポリブテン管や架橋ポリエチレン管は古くから欧州で採用され数多くの実績があります。日本国内でも約30年の採用実績があります。耐食性に優れるため一般的な金属配管に比べて長期耐久性が期待でき、一部の文献によると50年以上の耐用年数が期待できると言われています。サヤ管ヘッダーのベターリビング認定商品を販売する昨今では業界団体の文献によると、実績や安全率を考慮した上で耐用年数30年、パイプの更新時期は25~30年が推奨されています。
給湯・温水器の凍結対策はご存知ですか?
【給湯機】
予防策1
ガス給湯機の電源プラグは抜かないで!
- ガス給湯機内の凍結予防ヒーターや循環ポンプが凍結の危険のある気温近くになると自動的に作動します。電源プラグを抜くと作動しないため電源は絶対に抜かないでください。また、運転スイッチ「入.切」に関係なく凍結予防します。
但し、給水.給湯配管や給水元栓、風呂配管などの凍結防止はできません。 - 露出している部分は必ず保温材などを巻いているか確認してください。
- 追い焚き付き風呂釜の場合、浴槽に残り湯を残す。(循環アダプターより5㎝上まで)
予防策2
冷え込みが厳しいときは通水処置を!
凍結を防ぐため以下の処置をしてください。
ガス器具だけでなく、給水・給湯管、元栓なども同時に凍結防止ができます。
ガス給湯器の通水方法
- リモコン電源を「切」にする。
- ガス給湯器のガス栓を閉める
- 給湯器を開いて少量の水を流したままにする。(1分間に400cc・太さ4mm程度)
【電気温水器】
予防策3
- 温水器本体は、凍結防止機能がついているため凍結しません。
- フルオート機種の場合は冷え込みが厳しい場合は、浴槽の水をはったままにしてください。(循環して風呂配管の凍結を防ぎます。)
- お出かけの際は、電源を切らないでください。また、長期不在時で電源を切る場合は水を抜いてください。
- 給水・給湯配管は、保温材で凍結予防工事を行っていても外気温が0℃以下になると凍結することもあります。そのため冷え込みが厳しい場合はリモコンで湯温を水に設定して給湯栓を少し開いて水を出したままにすると配管の凍結を防止できます。(1分間に200cc程度)
- 常に凍結が予想されている場合は凍結防止ヒーターを配管に巻くことが有効対策です。