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タイル

外壁《タイル》

現象1 タイルの汚れ(汚れ、藻、カビなどの付着)

なぜこうなるの?(原因)

風に舞った土埃などが、雨水などで濡れた外壁に付着し汚れたように見えることがあります。藻やカビは、適度な水分と適度な温度などの環境が整えば外壁に限らずどこでも発生します。藻は光合成で必要な栄養を補給できますが、カビは必要な栄養分に付着して栄養を補給します。しばしば黒い色を見かけますが、これは藻の死骸にカビが寄生したものと思われます。

メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)

美観的な問題だけであり、汚れ、藻、カビなどでタイルが著しく損傷するなどの心配はありません。

メンテナンスの方法

タイル表面の材質にもよりますが、基本的には洗浄で洗い落とすのが一般的です。住まい手が自分でする場合は、ホームセンターなどで高圧洗浄機を購入して洗浄するのが容易です。また水道水をホースにつないで手洗いも可能ですが体力と時間がかかります。高所は危険なためできるだけプロの業者などにお願いしましょう。また足場が必要なため、屋根塗装などと合わせて行うと経済的です。

現象2 タイルの剥がれ

なぜこうなるの?(原因)

地震など大きな揺れなどで下地が大きく動いたなどの原因で数枚程度剥がれる場合があります。

メンテナンスを必要とする判断基準

タイル剥がれを確認した場合は、早めの補修が必要です。接着剤は特殊ですから必ず購入先の住宅メーカーで補修を行ってください。

メンテナンスをしないとこうなる(劣化が進行した場合)

タイルの下地ボードに雨水が掛かり壁内に雨水が浸入し室内へ漏水する可能性があります。剥がれ箇所付近のタイルも剥がれていないか点検を行い早急に補修する必要があります。

メンテナンスの方法

剥がれ部分の接着剤を削除し、再度接着剤を塗布しタイルを貼り付ける。

よくある質問

Q1 タイルのメンテナンスは不要ですか?

A1

タイルは陶器であるため通常のサイディング外壁などと比べるとはるかに強く劣化はおこりにくいと言われています。しかし、外的要因(大地震など)により下地外壁が大きく歪んだりした場合は、タイル剥がれや部分的損傷などは発生する場合もあり、メンテナンスが必要になることがあります。通常は部分補修で済むケースが多いと考えられています。

Q2 タイルが一枚破損したら交換が必要ですか?

A2

破損部分のタイル交換が必要です。購入された住宅メーカーに相談いただければ部分補修などの相談に応じてくれます。その他の部分にも剥がれがないかなども合わせて確認が必要です。タイルの剥がれを放置すると、タイルが落下する危険もあり、またタイルを張り付けている接着剤と下地サイディングボードの間に雨水が浸入し漏水につながる恐れもあります。早めに補修を行うことをおすすめいたします。

Q3 タイルの在庫はあるのですか?

A3

タイル販売終了(廃盤)後からの在庫保有に関しては、メンテナンスを想定し在庫を保有しております。各メーカーによって、在庫保有期間が異なりますので、建築された住宅メーカーにお問合わせください。

豆知識

タイルの接着耐久年数について教えてください。


現在使用されているタイル接着剤は、一般に官民仕様に適合した接着剤となっております。官民仕様は、平成5~7年度に建設省(現国土交通省)が官民連帯共同研究テーマに取り上げ、従来のモルタル工法におけるタイルの脱落、割れ・剥離防止耐久性向上を狙いとし弾性系の接着剤(主成分:変性シリコン樹脂など)が開発されました。その成果を建設省官民連帯共同研究報告書「有機質接着剤を利用した外装タイル・石張りシステムの開発」としてまとめられております。この報告書に記されている基準を「官民仕様」と呼称しています。近年では住宅メーカー各社もこの工法を採用しており、接着強度・耐久性についても充分に期待できると言われております。